M&A アドバイザリー | よつば綜合事務所

M&Aアドバイザリー

アパレル業界における100%子会社化による垂直統合をバイサイドFAとして
サポート(統合後の事業計画作成支援を含む)

プロジェクト・サマリー

  • 1.クライアント概要

    【譲受会社:A社】
    事業内容:カジュアルウェア、雑貨等の小売販売
    直近期の業績:
    売上高60億円、経常利益5,000万円
    【譲渡会社:B社】
    事業内容:カジュアルウェア、雑貨等の企画及び製造
    直近期の業績:
    売上高20億円、経常利益2,000万円

  • 2.案件概要

    【A社】
    服飾・雑貨の小売店を経営。多店舗展開しており出店地域におけるブランド認知は高い。独自の販売員教育ノウハウを活かした接客と、各種顧客向けプログラムの実施によりロイヤルティの高いユーザーを多く抱える。創業社長は40代と若く積極的に事業を拡大してきたが、利幅の薄いビジネスモデルからの脱却を目指していた。
    そこで事業拡大の次なる一手として、メーカーの買収を検討。バリューチェーンを川上へと拡大することで、エンドユーザーとの接点から吸い上げた顧客ニーズを製品開発へ活用し、高付加価値の製品を販売したいと考えていた。
    【B社】
    日本の伝統的な素材を活用した高品質な服飾品の製造に定評のある老舗メーカーである。しかしながら、顧客ニーズの多様化やファストファッションの台頭等の諸要因により、製品ライフサイクルが大幅に短縮化。この構造変化に対応しきれず、ここ数期間の売上高は減少傾向となっており、直近期にはついに営業赤字へ転落。次なる成長戦略を模索していたものの、創業社長が高齢となり、事業承継の問題を抱えていた。社内に適当な人材もおらず、これまでも後継者候補の外部からの招聘や、他社への事業売却を検討したものの、いずれも実現には至っていない。

サービス提供内容

案件の実施スケジュール
  • 【プレM&A】
    ①、②A社社長よりアパレルメーカーを買収したい旨の連絡を頂き、想定しているターゲット企業のイメージを把握、また実行スケジュール等を初期検討。

  • 【実行(エグゼキューション)】
    ③正式にFA就任後、ターゲット企業の選定及び評価を開始。ターゲット企業の抽出はA社マネジメント層の個人人脈や、仲介会社等の外部ネットワーク、及び業界団体やデータベース等を利用したデスクトップ・リサーチにより実施された。
    ある程度の数のターゲット企業を選定したところで、20~30社程度の企業名、代表者名、所在地等の情報を記載したロングリストを作成。更に検討後、10社程度に絞り込みターゲット企業の財務分析、事業分析、リスク分析を含むショートリストを作成。

  • ④ショートリスト記載の10社から、複数の候補先へ打診。トップ会談を行うも譲渡価格等の条件面で折り合わず交渉が頓挫した案件もあったが、B社から前向きに検討したいとの連絡を受ける。その後間もなくB社との初回トップ会談が行われた。

  • ⑤マーケット・アプローチ/インカム・アプローチ/コスト・アプローチ等の手法により、多面的なバリュエーションを実施すると同時に、案件完了後の財務シミュレーション及びシナジー効果を反映した事業計画の作成支援を行う。

  • ⑥取引先との関係、従業員の雇用等の維持をスムーズに行うため、吸収合併ではなく株式の100%取得による完全子会社化を選択。B社社長にリタイア意向があるため譲渡契約後に退任し、A社社長がB社社長を兼務する予定。ただし、A社社長は製造業の経営経験がなく経営ノウハウの伝達期間が必要であり、またB社内での求心力維持のため、B社社長は一定期間顧問の立場でB社に留まり、段階的に経営権の引継ぎを行う。
    また、A社の買収資金調達の負荷軽減や税務上の理由から、B社社長に退職金を支払うことで一部財産を流出させ、株式の譲渡価格を引き下げる。

  • ⑦バリュエーション結果を反映した買収価格レンジ、及び買収スキーム検討結果を双方に提示し、再度トップ会談を実施。また買収資金は手元資金のみでは賄いきれないため、メインバンクへM&A完了後の事業計画を提出、新規借入交渉を実施。

  • ⑧トップ会談実施後、両社とも基本条件(譲渡価格、譲渡の条件等)で合意したため、LOI(基本合意書)を作成、調印に至る。

  • ⑨LOI締結後、DDを実施。当社グループ内の監査法人と税理士法人が連携し、事業/財務/税務の3面からDDを提供。また法務DDについては当社紹介弁護士にて対応。
    DD実施後、DD結果を基にした交渉ポイント及びディール・ブレーク要因を抽出し、最終交渉へ備える。

  • ⑩最終的な価格交渉に時間は要したものの、両社長の強い意志が結実しクロージングに至る。

総括

B社社長が高齢で後継者問題に悩んでいたこともあり、案件はスムーズに進行。B社への打診から初回のトップ会談は1ヶ月程度で実現しており、最終契約までのトータル所要期間はおよそ6ヶ月と比較的短期間であったといえる。
案件完了後においても当社はPMI(M&A後の統合)のサポートとして、財務面でのアドバイスや事業計画のモニタリング等を行った。